ひなびたブログ

ひな・びる【鄙▼びる】( 動バ上一 ) 田舎らしい感じがする。野暮である。いなかびる。 「 - ・びた温泉」

新すばせかの感想文



2007年に発売された神ゲー、「すばらしきこのせかい」の続編が、14年ぶりに発売した。

「新すばらしきこのせかい」を買ったのが9日とかで、一通りプレイし終えたのが昨日。

これから二次創作や考察、攻略をガンガン見ていくつもりなので、誰かの感想や考察に上書きされる前に自分の言葉で感想を残しておきたいと思ったので書き殴りました。

ネタバレを前提とした感想文です。


正直前作の細かいところはうろ覚えだし、リマスター版は最後までやってないし(懐古厨なのでココ?誰だお前!となってやめてしまった)、考察なんてできないのでほんとにただのネタバレ全開の感想文です。














とりあえず一言で結論から言うと………新作すばせかとして楽しみたいのにすげー前作引きずってんなー。そんな感じ。

とりあえず駄作に怯えまくってプレイするの躊躇ってたんですけど、全然そんなことはなくて面白かったです。


まずはゲームシステム編。

システムはなかなか、ノイズ図鑑とかバッジ多種類とかご飯システムとかチェインバトルとかレベル操作とかチャプター操作とか、前作のすばせからしいところはそのままに、特にバトルシステムが大きく変わって、なかなかに新作!感があったかなと。

バトルはいろんなボタンを押したりホールドしたりで、ノイズ入り混じりのわちゃわちゃ感は残したままチーム戦になっていて、これは結構楽しかった!今作の満足度が高いポイント。バトルに関して、ペア戦はDSならではだからSwitchだとどう遊ばせるんだろうと気になってたので…Switchならジャイロ操作があっても良いのではと思ったけど、ジャイロオフにも対応しないとだからボタンが足りなかったのかな。アクション苦手ながら大雑把にだいたい倒せる難易度もありがたい。バトルが新しくなると、もう、新作!感が強いですね。よかった。(正直4人くらいから操作が混乱してつらくて、ネク加入してきたときお前ら何人まで増えるんだ!と怒った。シイバまで操作することにならなくて本当によかった。)

あと新要素の中では、アビリティの解放ができるキャラボードみたいなやつも結構好き。相関図を兼ねててモブの小ネタにくすっとしつつ、マッピングしていくみたいな達成感があって、コレクター魂をくすぐられました。

でもリマインドは全然コツが掴めなくてマジであそこで詰みかけたのでよくないと思いました。私が下手なだけ。

前作から変わって残念だったのはトレンドシステムが無くなったことかなー。流行の街渋谷って感じで好きだったのだけど、時代が変わって渋谷別に流行の先端じゃなくなっちゃったから不採用だったのかしら。

あとピグノイズ。今作はなんだかんだ殴ってたら倒せるやつばっかりでちょっと残念だったかな。前作ではスリープしないと倒せない、みたいなハードのギミックを使った倒し方のバリエーションが凄かったので、今作ももう少し捻って欲しかったなどと。

まあでもシステムは概ね新作感と続編感がいい感じに同居していてとても楽しかったです。


そしてシナリオ編。

すばせかの「現代っ子の人間的成長」という主軸は今作でも踏襲されていて、その上で「現代っ子」のアップデート具合がかなり現代的で良いと思った。わからないことをすぐ検索したり、なんでもフォロワーに聞いてみたり、ネットに落ちてる謎のポエムに共感したり。作中でも触れられていたけど、否定はズバズバするのに肯定と決定がなかなかできないあたりが、すごく現代の問題として親近感があったんじゃないでしょうか。

自分の感情ばかりで世界を閉ざしていたネクと、自分の芯がなく他人に迎合しておくリンドウ。思い切りネタバレをすると、前作のラストでヘッドホンを捨てたネクと今作のラストでスマホをしまったリンドウ。ここらへん対比させたり揃えたりはかなり綺麗で、続編のテーマとしてはまとまっているように見えた。あーこれがやりたかったんだな〜っていうのがすごく伝わった気がします。

その分残念だったのが、過去作キャラの同窓会状態かな。個人的には新作すばせかとしてリンドウの物語をメインに楽しみたいところだというのに、最終章のいいところで前作のキャラが出るわ出るわ、もう全員集合する。ヨシュアも出てきて最後の美味しいところを全部持っていったときには流石に呆れた。フレーバーで収めてくれよ、二次創作かよ!と本気で怒ってしまったもんな。個人的な好み話になるけど、前作要素はネク(とミスリードのビイト)くらいで、他キャラの今は彼らのセリフの端々とか、シークレットレポートとかで知りたかった……………シキなんて自分のブランド立ち上げててゲーム開始当初からウオォオオって思ってたのにご本人登場したしシナリオで全然ブランドのこと触れないし、ものすごく「シナリオのために登場させられた」感が否めない。

そも前作ならプレイしてたからこうやって触れることができてるけど、リマスター版はやってないから、今作で美味しい役所っぽかったココとツグミ、ネクの新宿関連の話についてはマジでなんにも思い入れも理解もないままハイハーイ話進めるよーって感じで終わりましたね。

まとめるともっと新作キャラを軸に話を進めて欲しかったです。このへんが前作に引きずられすぎてると感じたところですね。


いやてかシナリオに関して1番初めに言わせてもらいたいの、ゼタ様は結局なんだったの?ってことだよね。

ゼタ様、初っ端に前作で死んだはずの敵キャラが仲間として登場し「ウワなんで仲間!?どういう流れでここにいるんだろう!」からの離反して「いつどんな感じにシナリオに戻ってくるんだろう!!」からの敵として再登場で「ノイズバージョンで帰ってきた!もしや再共闘!?」からの、最終章のあの使い捨て感はなんなの?コンビニでついてくるおしぼりじゃないんだぞお前。あれだけ引っ張っといて、「敵か味方か!?目的はなんだ!?」ってさせておいてノイズ掃除だけして終わるなよお前。あれだけ意味深に探られてた目的についてなんて、エピローグで1セリフくらいで片付けられてたぞ………。キミは前作でも思わせぶりに禁断復活を遂げて3秒後に潰されていたが、もしやオマージュなの?だとしたら秀逸。前作からのゼタ様ファンとしては正直悲しかったですが……とりあえずインパクト重視だったんですかね、是非もなし


前作キャラでいうと、ネクと見せかけてビイトっていうミスリードは面白かった。最初ネクらしき人を見た時、まさかそんなぽんぽん前作キャラが出てくる流れだと思わなかったから、ネク金髪にしたの!?キャラ変えすぎんか!?と普通に引っかかってしまったね。もっと暴れん坊なイメージがあったけど、かなり聞き分けのいいお兄さんキャラになっていて、成長といっていいのかキャラ改変と言っていいのか反応に困りました。(正直完全にただの木村昴じゃんって思った。絶対寄せに行ったじゃんって思った)

聞き分けが良くなったといえば1番はネクですかね。後輩くんたちを気遣うしミナミモトの事情も慮ろうとするし、ちゃんと謝れるしよく笑うし、キミほんと柔らかくなったね〜〜。アイデンティティとは。


などと前作キャラについてはどうしても思い出補正がかかり色々思うところがありますが、今作っ子たちは結構好きなキャラでしたね。

なんでかっていうとキャラ自体は立っててもみんな流され体質の現代っ子だからか、こっち(プレイヤー)のやりたいことを邪魔してくるキャラがいなくて、メタ的なストレスはなかったのが印象的でした。オメーが駄々こねるせいで話が進まないんだよってことがなくて。

個人的にとても好みだったのが相棒ポジションフレットの成長。これが今時ってやつか!て思ったのが、カノンさんとフレットの感情を始末を「尊敬」で終わらせたのがイイな〜って思ったなー。物語的には最後フレットが「好きでした」って言っててもいいような(その方がシンプルでインパクトが出そうな)シーンでも安易に恋愛にしないでくれたところが、個人的には嬉しかった!そしてそのあとのナギセンとの絡みね。変わった自分を肯定してくれる人がいるっていいね。

ナギセンは今回まとめ役に回りまくってて、シナリオのいいように使われている感が強い、始終「いい人」でしたね。陰キャを自称するくせに陽キャに強気に出ているあたり既に陰キャではなかったね。彼女はシナリオ進行役感が強すぎるけど、すばせかならナギセンのキャスティングも誰か上位存在に意図されてる可能性があるので、これは敢えてなのかなって思う……リンドウメインで補佐にフレットを入れてパーティー構成したときに抜けを補う存在として、ヨシュアとかそのへんがあてがったみたいなポケモンのパーティ組むときみたいな感覚でね。ハネコマさんとか?ミカギさんはマジで新宿の人みたいだから関係ないかなぁ。え、てかあの人ほんとなんだったの?リマスター版の人なのかしら。

敵死神ーズとか他参加者とかおそらく今作ヒロインのショウカちゃんとかに全く触れてないままになりましたけど、ぶっちゃけあんまり思い入れがない。あ!ヒシマさんはすごく好みです!


グラフィック編

相変わらずグラフィティがおしゃれで背景が綺麗だった〜〜!ここは大満足

モデルのあの線が太い感じは意図的だろうけど、好き嫌い分かれるんじゃ?私は絵柄の問題みたいなもんだからそんなに気にしないことにしてた。


サウンド

前作が神曲ばっかりで、そっちのREMIXばっかり気がいってしまったかな前作の曲に勝てる曲はあんまりなかった印象。

SEの気持ちよさは相変わらず。



とりあえず思いついたことをつらつらと書いて自分でもわからなくなってきたのでこのへんで。

ということで、前作を知っている分前作に引きずられているように感じましたが、今作の話をすればゲームとしての基本点が高くて、十分に面白かったです。安定のやり込み要素はたくさんあるし!これから達成率とかシークレットレポートとか回収していきます。バッジコンプ楽しみだな。今作もタイトル画面のキャラ増加はあるみたいだから!

すばせかは前作がかなり良作だっただけに続編のハードルはすごく高かったと思うけど、ちゃんと新しいことしつつ前作を大事に作ろうという気概は感じられてよかったです。無難なまとめに入りましたね。普段ゲームの感想とかこんなに書かないのでなかなか新鮮でした。感想文書き慣れてない感がすごいですね。